障害年金相談窓口にて
このまま一生働けなかったらどうしよう。
私には資格があるので就職は問題なくすることができるはずだ。
だけど体や心は追いつかないままなのか?
そんな不安を抱えつつ、重すぎる腰をあげて年金事務所へ行ってきた。
申請するかどうかはともかくとして、障害年金の書類をもらっておこうと思ったのだ。
受付してくれた担当者は、物腰柔らかくニコニコと優しそうな印象の中年女性だった。
自分が双極性障害であること、このままでは生活に困る可能性があることなど、医師が別の機会に書いてくれた診断書等を見せながら話は進んだ。
必要書類一覧、その書類の書き方など、丁寧に教えてくれたように感じた。
だけど何かがひっかかる。
事前に調べた情報と異なる説明を受けてる気がする。
担当者のネームプレートには社労士であることが記載されている。つまり年金のプロだろう。障害年金を申請する側ではなく、申請される側として働く彼女は、日々訪れる、「嘘か本当かわからない事実」を語る相談者たちと会話をしているはずだ。
だから、自然とそうなってしまったのかもしれない。
彼女は私に言った。
「気分の抑揚は誰にでもありますからね」
ああ、と心の中で嘆いた。
そしてそのまま家に帰った。
帰宅してから書類にしっかり目を通し、記載例をネットで確認する。
彼女の説明とは全く異なる内容が、他の社労士さんのサイト等に記載されていた。
「これがあれば大丈夫ですからね」
「書き損じがあるときに使ってくださいね」
彼女は嘘は言っていない。
だけどそれ「だけ」じゃ足りない。書き損じではなく「2枚目として必要」な場合がある。
どうしてだろう。
彼女が私に個人的に定期資金を払うわけでもないのに。
決定するのは彼女じゃないのに。
彼女は今日も、嘘はつかないけれど説明不足な対応を、他の誰かにするのだろうか。
それとも私だけ、新型うつの人にでも見えたのだろうか。(なぜか新型うつの話もされた)
それは誰にもわからない。
だけど人の偽善に触れた、切ない一日だった。
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